食環境

燃焼合成でつくられた、銀を分散した炭化チタン多孔質セラミックスを水に投入して出来るセラミック水。

燃焼合成で得られた銀を分散した炭化チタン多孔質セラミックスを水に投入してできるセラミック水は、一般的な大腸菌や黄色ブドウ球菌等のバクテリアを殺菌することが分かりました。さらに危険な病原性大腸菌O-157や赤痢菌、食中毒を起こすカンピロバクターなども同様に殺菌することができます。開発途上国における安全な飲料水の確保など、安全な食環境に貢献できる技術です。

予防医療

セラミック水でうがいをすることで、虫歯菌の減少、プラーク沈着の抑制ができます。(大阪大学歯学部との共同研究)うがい後に飲み込んでも問題ありません。

近年、虫歯菌と全身疾患との関係が判明しつつあります。特に病原性の高い虫歯菌が心内膜炎や脳出血などの要因になるという報告がなされています。セラミック水を使った臨床試験によって、1日に10秒以上のうがいを3回することにより、1週間後には虫歯菌が減少することに加えて、プラーク沈着も抑制できることが分かりました。今後、高齢化社会を迎えるに当たって、セラミック水でうがいをするという簡単な方法でオーラルケアと予防医療に貢献できる技術です。

食品や飲料

OECD(経済協力開発機構)の食品安全基準を満たした炭化チタン多孔質セラミックス

ガラスや鉱物のような酸化物セラミックスと違い、非酸化物セラミックスは天然には存在しません。このため人々の食経験もありませんでした。これを食品や飲料水に使う場合、十分な安全性を担保しなければなりません。経済協力開発機構(OECD)では、加盟している国家間での輸出入を円滑に進めるため、食品の安全基準を定めています。この基準に基づいて3種類の遺伝子毒性試験や、2種類の経口投与毒性試験を実施しました。この結果、いずれも陰性(すなわち毒性が認められない)となり、セラミック水やセラミック粉末自体を食べても安全であることが証明されました。今後、安全な原料として燃焼合成セラミックスを含んだ食品や飲料水の商品開発が期待できます。